2020年は映画館で新作映画を観ることが本当に少ない1年だったので、今年は気合い入れて観まくろうと思ってます。
そういうわけで新年1発目は『新感染半島 ファイナル・ステージ』を観てきたので、感想を書いていきます!
『新感染半島 ファイナル・ステージ』の概要
韓国で大ヒットを記録し、日本でも話題を呼んだゾンビパニックアクション「新感染 ファイナル・エクスプレス」の4年後を描く続編。「MASTER マスター」「ゴールデンスランバー」などで知られる人気俳優カン・ドンウォンを主演に、前作から引き続きヨン・サンホ監督がメガホンをとった。人間を凶暴化させる謎のウイルスが半島を襲ってから4年後。香港に逃げ延びていた元軍人のジョンソクが、ある任務遂行のために半島に戻ってきた。その任務とは、限られた時間内に大金が積まれたトラックをチームで回収し、半島を脱出することだった。トラックを回収し、任務は順調かに思われたが、民兵集団によりジュンソクたちはトラックを奪われてしまう。そんなジュンソクを窮地から救ったのはミンジョン母娘だった。2020年・第73回カンヌ国際映画祭(新型コロナウイルスの影響で通常開催を見送り)のオフィシャルセレクション「カンヌレーベル」作品。
2020年製作/116分/G/韓国
引用元:映画.com
原題:Peninsula
配給:ギャガ
監督:ヨン・サンホ
脚本:パク・ジョソク、ヨン・サンホ
出演:カン・ドンウォン、イ・ジョンヒョン、クォン・ヘヒョ、キム・ミンジェ、ク・ギョファン、キム・ドゥユン、イ・レ、イ・イェオン
予告編はこちら↓
個人的評価:40点
ここから感想文(ネタバレ注意!)
『新感染半島 ファイナル・ステージ』を観た僕の感想をザックリ書いていきますが、この先ネタバレにも触れるので何も情報を入れずに映画を観たいという方は、まず先に映画を観てから読んでください!
新感染とソウルステーションはとにかく最高だった!
2017年に日本でも大ヒットした、韓国製ゾンビ映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』。
その4年後の世界を描く今作『新感染半島』。
前作公開当時、映画館で観て号泣してしまいましたよ。
この機会に久しぶりに観返してみると、これがまぁやっぱりクソ面白い!
マ・ドンソクを初めてマ・ドンソクと認識したのはこの映画で、やはり当時からマ・ドンソクはマ・ドンソクでしたよ。
主演のコン・ユも最高だし、娘も最高だし、ラスボスになるあのオッサンの厭な感じも最高だし、野球部の青年はパラサイトの兄ちゃんだったのか!って発見もあったりして。
どこをとっても超面白いし、ラストはまた同じだけ号泣してしまいました。
そんな最高の映画が前作『新感染』。
でそのついでに、『新感染』の前日譚にあたる『ソウル・ステーション/パンデミック』という、同じヨン・サンホ監督のゾンビアニメ映画も初めてみたのですが・・・
これが期待を遥かに上回ってめちゃくちゃ面白かったんです!
『新感染』とは全く別物の、超気持ち悪い展開と、救いがないのに救われた気になっちゃうラストとかたまらん映画でビックリしました。
いずれブログに感想書きます。
|
『ソウルステーション』にやられて、「ヨン・サンホ天才!!」となってしまった僕は、続いて監督の前作に当たるNetflixオリジナル映画『サイコキネシス-念力-』も観たのですが、こっちは全然面白くなかったですよ。
そんなヨン・サンホが『新感染』の続編を撮ったとなれば、そりゃ観るっきゃないっしょ!(できれば『ソウルステーション』風味全開を期待)
MADでMAXなキチガイ世界は超最高!
結論を言うと、前半は超最高でした!
前半は!!
『マッドマックス』で『ニューヨーク1997』で『AKIRA』な世界観という前情報を得ていたので、そんなの好きに決まっている!と期待値MAXで観に行ったんですが、噂に違わぬキチガイ世界を堪能できましたよ!
舞台は『新感染』から4年後の韓国。
『新感染』で描かれたあの1日で、韓国は機能停止。
完全に外の世界からは切り離されてしまった韓国は、国全体が廃墟と化しています。
主人公ジョンソクは4年前なんとか韓国を脱出し、今は香港で半島人差別を受けながらすさんだ生活を送る元軍人。
そんなジョンソク(アンジャッシュ渡部似)と義理の弟チョルミン(星野源似)は、地元のギャングに依頼され、2,000万ドルの紙幣を積んだトラックを回収しに韓国に戻ることになるのでした。
ってな話。
で戻った韓国がまぁ凄いことになってて。
それこそ『マッドマックス』や『ニューヨーク1997』みたいになっちゃってるんです。
そこにいるのは大量のゾンビと731部隊ならぬ631部隊。
で、この631部隊のただならぬマッドマックス感がもう最高なんです!
映画終盤でハッキリと「ヒャッハー!」って言ってますから!
特に最高だったのは「かくれんぼ」という631部隊の超悪趣味なゲーム。
631部隊は人間狩りをしていて、捕らえた人間を「野良犬」と呼んで、体にスプレーで番号を振って、あばら家みたいな部屋に収監。
そして「かくれんぼ」の時間になると野良犬たちは、631部隊の連中が囲む闘技場に入れられます。
電光掲示板に表示される「120」秒のカウントダウンが開始すると、闘技場にゾンビが放たれるのです。
そして120秒逃げ延びれば、またあばら家に戻る、という狂ったゲーム。
120秒経った時に出てくる、電飾を身にまとったDJ KOOみたいなアイツ含め、全部が狂っててもう最高。
ここがこの映画のピークでしたねぇ・・・。
新たなスター、キム・ミンジェ
ひと際強烈な印象を脳裏にこびり付ける、631部隊のファン軍曹。
演じるキム・ミンジェは『ベテラン』とか『ザ・キング』に出てるらしいけど、あまり印象に残ってませんでした。
この人を認識したのは、『新感染半島』の予習のために観た『サイコキネシス-念力-』のミン社長。
先ほど述べたように、映画自体は全然面白くなかったのですが、女常務に死ぬほどボコられる悪徳建設会社の社長を演じたキム・ミンジェは、その時から可愛らしさ全開でしたね。
とにかくこのキム・ミンジェ演じるファン軍曹が、完全に狂ってるけど、どこか愛嬌のある愛すべきキチガイ野郎で最高なんです。
あと、ファン軍曹と対立するソ大尉の側近のアイツも良いキャラしてましたねー。
パンフレットには全く紹介されてなかったけど、いい顔してました。
あれ一体誰なんだ?
小さくイイ感じにまとめやがって
前半最高!
登場人物最高!(姉妹が最高なのは言わずもがな)
なのに後半が・・・
多分この映画の最大の見せ場でもある20分に渡るカーチェイスシーン。
最新鋭のVFXを投入して、大迫力かつ今まで観たことないカーチェイスが観れるのですが・・・
そのVFXに全く乗れなかったんです、僕。
前半、主人公を助けに姉妹が登場するシーンでは特に気にならなかったんですけど、ラストで20分も延々と見せられると「作り物感」みたいなものが気になって、迫力なんて微塵も感じられなくなっちゃったんです。
どんなに最新の優れた映像技術を使っても、本物の車が軽くゴツンとぶつかる「衝撃」には勝てないんだなぁなんて思うんです。
確かに映像は本当に凄いんです、乗れなかった僕が悪いんです。
一体俺は今何を見せらているんだろう?なんて急激に冷めてしまった僕がダメなんです。
そんでもってラストの一生懸命泣かせにかかって来る感じも鼻につきましたねー。
前作『新感染』であれだけ心が震えるほど号泣させられただけに、こんなに安易かつ畳み掛けるように泣かせに来られると普通にムカついちゃいますよ。
ラストの全部うまく助かっちゃう展開も、一つも納得できません。
本当に『新感染』『ソウルステーション』と同じ人が撮ってるのか?!
てか前半と後半でこれだけ悪い意味で落差のある映画もなかなか無いのでは。
総評
前半100点、後半0点の映画でした!
前半のカオスなまま突っ走ってほしかった・・・。
あれだけ期待を膨らませてくれたキチガイ世界を、最終的にめちゃくちゃ小さくイイ感じ風味のしょうもない映画にまとめてくれたヨン・サンホ監督の罪は大きいと思います。
新年1発目、しょっぱい幕開けとなりました。
この他にも映画の感想を書いていますので、興味があればぜひ!↓
コメント