『透明人間』観てきました。
現代版の透明人間「こう来たかぁ!」と感心しつつ、しっかりビビりまくったので、そのへんの感想をまとめていきます!
『透明人間』の概要
「ソウ」シリーズの脚本家リー・ワネルが監督・脚本を手がけ、透明人間の恐怖をサスペンスフルに描いたサイコスリラー。富豪の天才科学者エイドリアンに束縛される生活を送るセシリアは、ある夜、計画的に脱出を図る。悲しみに暮れるエイドリアンは手首を切って自殺し、莫大な財産の一部を彼女に残す。しかし、セシリアは彼の死を疑っていた。やがて彼女の周囲で不可解な出来事が次々と起こり、命まで脅かされるように。見えない何かに襲われていることを証明しようとするセシリアだったが……。主演は、テレビドラマ「ハンドメイズ・テイル 侍女の物語」のエリザベス・モス。
2020年製作/122分/PG12/アメリカ
引用元:映画.com
原題:The Invisible Man
配給:東宝東和
監督・脚本:リー・ワネル
出演:エリザベス・モス、オリヴァー・ジャクソン=コーエン、オルディス・ホッジ、ストーム・リード、ハリエット・ダイア―、マイケル・ドーマン
予告編はこちら↓
個人的評価:73点
ここから感想文(ネタバレ注意!)
『透明人間』を観た僕の感想をザックリ書いていきますが、この先ネタバレにも触れるので何も情報を入れずに映画を観たいという方は、まず先に映画を観てから読んでください!
現代の透明人間
透明人間と聞くと「透明になれる薬」なるものを開発したマッドサイエンティスト、みたいなイメージしか持ってなかったのですが、今回の透明人間は光学研究の第一人者。
透明になる方法は、無数のカメラがビッシリ付けられたスーツを着て透明になります。
集合体恐怖症の人にとっては無数のカメラのほうが地獄。
このスーツがステルスになる理屈がパンフレットに記載されていますが全く理解できませんでした・・・
「開発に20年はかかるが、実現は可能」なステルススーツみたいです。
透明人間じゃないけど、なんとなく『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』のアイツを思い出しました!
ステルススーツって言われると急にホラーっぽくなくなるのですが、今回の透明人間は、超DV&束縛夫。
そいつが自殺を装って、ステルススーツ着て奥さんを監視するっていう超怖い話。
しっかりホラーでした。
カメラワークが超怖い
何も無い、なんでもない空間をただ映しているだけなのに、それが超怖い。
カメラワークがずっと不穏。
透明だからどこにいるのか分かんないんだけど、「絶対そこにいる!」・・・ような気がする。
そんな得も言われぬ緊張感がずっと続きます。
狂ってるのは自分?の極致
主人公セシリアは、超DV夫エイドリアンの元から夜な夜な逃げ出します。
セシリアは、エイドリアンからDVを受けているどころか、考え方までコントロールされるほど束縛もされていました。
命からがら逃げ出したセシリアの元に、エイドリアンが自殺したとの報せが来ます。
安堵する周囲と、何か腑に落ちない様子のセシリア。
そしてセシリアの身の回りで起きる不可解な現象。
「エイドリアンが自殺するはずない。透明人間になって監視している!」
と周りに言っても、誰も信じるはずもなく、セシリアが精神的に参っているだけだと相手にしてくれません。
徐々に不可解な現象がエスカレートしていき・・・っていう「狂ってるのは自分なのか?」みたいな映画は多々あり、そういう話は超怖くて好きなのですが、本作はその極致までいっちゃいます。
ステルススーツの存在に気づいたセシリアは妹を呼び出し、真相を告げます。
次の瞬間、透明人間となったエイドリアンは包丁で妹の喉を掻っ切り、その包丁をセシリアに握らせます。
その場で取り押さえられ、精神病棟へ直行されるセシリア。
これは決定的にもうおしまいだろ!という、絶望感が凄い。
手首の傷は?大雨の意味は?
精神病棟に収容されてしまったセシリア。
こうなってしまったら、何を言っても狂人としか思われないという恐怖。
しかし諦めないセシリアは、何とかエイドリアンをおびき寄せ、脱出を試みます。
で!疑問に思ったところが2か所。
エイドリアンをおびき寄せるために、セシリアは手首にペンをブッ刺して、割としっかりグリグリやってます。
まんまと止めに来たエイドリアンに、そのペンをブッ刺して攻撃するのですが、その後のシーンで手首から全然血が流れてないのはなぜ?
リストカットの経験がないから分からないんですが、あれって結構致命的なダメージにならないの?
それとも僕が何か見落としただけで、実は手首にペン刺したフリしただけってこと?
けど、精神病棟脱出後のシーンではしっかり手首に包帯巻いてたから、やっぱり刺したんだと思うんだけど・・・
あともう一つは、精神病棟からの脱出するのに大雨のタイミングを選んだ理由は?
ステルススーツが雨に弱いのかと思ったら全然そんなことないし、雨ならではの透明人間発見作用があるのかと思ったら大してそんな作用もないし。
ただ大雨のシーンが撮りたかっただけということでよろしいでしょうか?
エイドリアン、本当はどっち?
なんだかんだあって、セシリアは見事、透明人間をぶっ殺します。
スーツを剥ぐと、なんと中にはエイドリアンの兄・トムが!!
エイドリアンは自宅で監禁されており、実はトムがエイドリアンをコントロールし、透明人間になってエイドリアンの財産を奪う計画だったという真相が明らかに。
しかし、それも含めてすべてエイドリアンの計画だと言い張るセシリア。
意を決して、エイドリアンに会いに来ます。
そこで、初めてしっかりエイドリアンの姿を見ることができます。
すっかり憔悴して、反省しきりのエイドリアン。
この時点でどっちが本当なのか、混乱してきます。
本当にトムにコントロールされていたのでは?でも何だか怪しい気もするけど・・・本当はどっちなんだ?
なんて考えていると、ステルススーツを身にまとったセシリアが、妹の復讐よろしく、エイドリアンの喉をナイフで掻っ切ってしまうのです!
観ているこっちは、本当にエイドリアンの仕業だったのかどうかよく分からないうちに、セシリアが殺してしまうので度肝を抜かれます。
真相は結局どっちなんでしょうか?
パンフレットを読む限り、ラストのエイドリアンの憔悴しきった様子は演技で、全て彼の仕業だったっぽいですが・・・
どっちとも取れる感じが何とも気持ち悪い。
そして、復讐を果たし全てから解放されたセシリアは清々しい表情で去っていくのでした。
手にはステルススーツを持って・・・
いろいろ想像させられるラストシーンでした。
総評
今さら透明人間か!なんて思ったり、1作のみで大失敗した「ダークユニバース」の惰性で作られた映画かぁなんて舐めてましたが、普通に怖いし、きしょいし、面白かったですよ!
主演のエリザベス・モスの狂人にも見えなくない表情とか凄い良かったし!
個人的に期待しまくってた「ダークユニバース」なんとか復活ないですかね?
無いか。
そんな映画『透明人間』は、全国の映画館で絶賛上映中ですよ!
その他にも映画の感想を書いていますので、興味があればぜひ!↓
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