Netflixオリジナル映画『ザ・ファイブ・ブラッズ』を観ました。
つい先日『ランボー ラスト・ブラッド』を観たばかりでしたが、今回もベトナム帰還兵についての映画。
映画を観た感想をまとめていきます!
『ザ・ファイブ・ブラッズ』の概要
ベトナム帰還兵の4人(ポール、エディ、オーティス、メルヴィン)はノーマン隊長の遺骨と埋蔵金を回収するべく、意を決して再度ベトナムを訪れることにした。ポールの息子、デヴィッドも父親を心配して旅に付いてきた。戦場での過酷な体験がフラッシュバックしたり、過酷なジャングルに分け入ったりすることは覚悟の上だったが、4人がベトナムで目の当たりしたのは想像以上のものであった。ベトナム戦争がもたらした災禍は今もなお現地の人々を苦しめていたのである。
引用元:Wikipedia
監督:スパイク・リー
脚本:ダニー・ビルソン、ポール・デ・メオ、ケビン・ウィルモット、スパイク・リー
出演:デルロイ・リンド―、ジョナサン・メイジャース、クラーク・ピーターズ、ノーム・ルイス、イザイア・ウィットロック・Jr.、メラニー・ティエリー、ポール・ウォルター・ハウザー、ヤスペル・ペコーネン、ジョニー・グエン、ラム・グエン、ジャン・レノ、チャドウィック・ボーズマン
予告編はこちら↓
個人的評価:75点
ここから感想文(ネタバレ注意!)
『ザ・ファイブ・ブラッズ』を観た僕の感想をザックリ書いていきますが、この先ネタバレにも触れるので何も情報を入れずに映画を観たいという方は、まず先に映画を観てから読んでください!
怒りまくってるスパイク・リー
とか毎度ながら偉そうに知ってる風に言ってますが、正直に申しますと、スパイク・リーの映画は『ブラック・クランズマン』しか観てません・・・ごめんなさい・・・。
でもブラック・クランズマンは超面白かった!
いずれ観なおして、ちゃんと感想書きます。
僕のスパイク・リーに関する知識はそれぐらいなもんで、ほとんど知らないと言っていいでしょう。
ですが、相当怒りまくっていて、その怒りを映画にぶつけまくっている!というぐらいの情報は聞いています。
『ブラック・クランズマン』でも、白人至上主義者および、僕のような見て見ぬふりをして問題意識を持とうともしない者に対して怒りまくっていましたが、今作も引き続きその怒りを全編通してぶち込んでいます。
昨今の「ブラック・ライヴズ・マター運動」を受けてか、その怒りのエネルギーも明らかに大きくなっている模様。
スパイク・リーがNetflixで映画を撮ったということでも話題になってましたね!
黒人のベトナム帰還兵
本作の主人公は、黒人のベトナム帰還兵のじじい達。
絶対的リーダーであったノーマンは、ベトナム戦争で戦死。
彼の遺骨を探しに行くため、4人のじじいと、その息子1人で約40年ぶりにベトナムへ。
しかし、ベトナムへ行く目的はもう一つあった。
実はベトナム戦争中に彼らは金塊を埋蔵したのでした。
その金塊を掘り起こすのがもう一つの目的だったのです。
何だかんだありつつ、ついに金塊を掘り起こし、ノーマンの遺骨も探し当てたのだが・・・
みたいなストーリーです。
じじい達は皆、やっぱりPTSDに悩まされています。
中でも一番ひどいのはポール。
ノーマンが戦死する時に唯一立ち会ってます。
毎晩ノーマンが会いに来て話しかけてくるとのこと。
ベトナムに渡り、徐々にその狂気に拍車がかかってきます。
ベトナム戦争時の過去のシーンでは、ノーマン以外の4人はなぜか現在のじじいの姿で回想されます。
彼らはずっと過去の世界を生きているということでしょうか。
ずっとベトナム戦争の中を生きていて、現在を生きていない。
何て知ったかぶってみましたが、本当のところはスパイク・リーが若返りCGが嫌いなのと、CGを使う予算が無かったとか・・・。
でもまぁきっとそういう意味もあるんでしょう!
そして、なぜポールがそこまで狂ってしまったのか、ってところは是非実際に映画を観てみてください。
ノーマンが最後にポールにかける言葉は本当にグッとくる反面、これもまた、ただのポールの妄想・幻覚であるという事実もまた死ぬほど切ないところ。
救われているようで、実は何一つ救われていない。
ギョッとするバイオレンスも!
彼らが意外とあっさり金塊と遺骨を発見してしまうものの、あたり一面、不発弾と地雷だらけ。
さらには金塊の取引相手であるデローシュ(ジャン・レノ)に嵌められ、地元のギャング(?)に囲まれるという絶体絶命の窮地に追い込まれます。
ここからギョッとするバイオレンス展開が!
ずーっと何だか嫌な予感が続いてからの地雷ドーカーン!
からの目を覆いたくなるグロ描写が容赦ないです。
そして、いくら老いぼれといえど、さすがはベトナム戦争最前線で戦ってきたじじい達。
超強いです。
あとジャン・レノのトランプ感も最高でした!
総評
これまでもベトナム帰還兵についての映画って結構たくさんありましたが、黒人のベトナム帰還兵についての映画ってあんまり無かったのでは(あったらごめんなさい!)。
個人的に大好きな『ランボー』についても、「あんなインチキ映画!」としっかり批判してましたね!
先日観た『ランボー ラスト・ブラッド』もそうでしたが、PTSDに悩まされるベトナム帰還兵たちは、ずっと狂気の中で生き続けているんです。
僕なんかじゃ想像する事さえできない狂気の中を。
画面の向こうから映画を観ている我々に語り掛けてくるポールの狂気を目の当たりにして、是非ゾッとして、何か考えるきっかけになれば良いのでは。
そんな『ザ・ファイブ・ブラッズ』はNetflixで配信中です!
その他にも映画の感想を書いていますので、興味があればぜひ!↓
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