【新作映画感想】長澤まさみ主演『MOTHER マザー』感想|スタア誕生!けど映画自体は・・・【ネタバレあり】

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マザー 映画感想
(C)2020「MOTHER」製作委員会
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長澤まさみ主演の映画『MOTHER マザー』を観ました。

確実に好きなタイプの映画なのですが・・・なのですが!!

いろいろと言いたいこともあるので感想をまとめます。

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『MOTHER マザー』の概要

「日日是好日」「光」の大森立嗣監督が長澤まさみ、阿部サダヲという実力派キャストを迎え、実際に起きた「少年による祖父母殺害事件」に着想を得て描いたヒューマンドラマ。プロデューサーは、「新聞記者」「宮本から君へ」など現代社会のさまざまなテーマを問いかける作品を立て続けに送り出している河村光庸。男たちと行きずりの関係をもち、その場しのぎで生きてきたシングルマザーの秋子は、息子の周平に異様に執着し、自分に忠実であることを強いてきた。そんな母からの歪んだ愛に翻弄されながらも、母以外に頼るものがない周平は、秋子の要求になんとか応えようともがく。身内からも絶縁され、社会から孤立した母子の間には絆が生まれ、その絆が、17歳に成長した周平をひとつの殺人事件へと向かわせる。長澤まさみがシングルマザーの秋子、阿部サダヲが内縁の夫を演じる。息子・周平役はオーディションで抜てきされた新人の奥平大兼。

2020年製作/126分/日本
配給:スターサンズ、KADOKAWA

引用元:映画.com

監督:大森立嗣
脚本:大森立嗣、港岳彦

出演:長澤まさみ、奥平大兼、阿部サダヲ、夏帆、皆川猿時、仲野太賀、土村芳、荒巻全紀、大西信満、木野花、郡司翔、浅田芭路

予告編はこちら↓

個人的評価:55点

ここから感想文(ネタバレ注意!)

『MOTHER マザー』を観た僕の感想をザックリ書いていきますが、この先ネタバレにも触れるので何も情報を入れずに映画を観たいという方は、まず先に映画を観てから読んでください!

和製ノワールは好きなはずなのに・・・

マザーのパンフレット

なんなんでしょうか。

映画『MOTHER マザー』、題材的にも、テイスト的にも、ストーリー的にも、どれを取っても僕の好きな要素しか無いのですが。

さらには出演する役者の演技も、どれもとんでもなく凄かったのに。

なのに、なぜこんなに致命的に「面白くなかった」のだろうか。

なぜ面白くなかったのか、これから一つ一つ解説していきそうな雰囲気ですが、僕自身なぜこんなに面白くなかったのか全然把握できていないので、とりあえず観て感じたことをフワッとした感じで書いていきます。

長澤まさみに圧倒される

長澤まさみ
(C)2020「MOTHER」製作委員会

長澤まさみでこんなに不快になる日が来るとは。

とにかく最初から最後までずっと頭おかしい。

何一つ共感できない。

性的にいやらしいシーンが何個も出てくるんだけど、全然魅力的に見えない。

長澤まさみが魅力ゼロって奇跡でしょ!

『アンダー・ザ・スキン』のスカーレット・ヨハンソンの時に持った感情と同じく、「こんな形で見せられても興奮できないよ!」と心の中で叫びました。

もちろん良い意味で言ってます。

長澤まさみ本人も、パンフレットの対談で「薄汚れていて、嫌悪感を催すような存在であっても構わない。」と語っています。

そして、それを見事に体一つで体現してしまった長澤まさみの凄まじさよ!

長澤まさみの圧巻のキチガイ演技に圧倒されて、まんまと超不快な気持ちにされてしまいました。

奥平大兼、スタア誕生

奥平大兼
(C)2020「MOTHER」製作委員会

いきなり凄い人が現れた。

この人、このまま普通にいったら超大物になってく人ですよね、きっと。

『海街diary』で、いきなり出てきて最初から凄かった広瀬すず級だと思うのですが。

そう思って、その後まったく出てこない人もたくさん見てきてますが・・・
要するに私の目は節穴ですのであしからず。

初めて受けたオーディションで大抜擢された新人・奥平大兼

佇まいから顔つきから、もう完全に出来上がってる。

それでいてまだ16歳って!

しかも、いきなりこんなに複雑で難し人物を演じ切るとは。

今後、クソしょうもないイケメン学園もの映画などで消耗されないことを祈りつつ、彼の動向に注視していこうと思っております。

で、結局何がダメだったのか

長澤まさみと奥平大兼
(C)2020「MOTHER」製作委員会

役者よし!ストーリーよし!なのに面白くない!

なぜなんだ?

比較する対象じゃないかもしれないけど、『葛城事件』最高、『万引き家族』最高、『MOTHER マザー』つまんない。

なぜなんだ?

明確な理由が自分でも分かっていないので、とりあえず面白く感じなかった理由を憶測で書いてみます。

完全に僕自身の独断と偏見で書いているので、この映画好きな人は怒らないでください。

監督自身、何を描きたかったのかはっきりしていないのでは

長澤まさみと仲野太賀
(C)2020「MOTHER」製作委員会

パンフレットの監督インタビュー等を読む限り、大森監督の発言がなんだかフワッとしちゃってるんです。

おそらく、明確に「これを撮りたい!」ってものが分かってない状態で撮って、結局映画が出来上がった今でも分かっていないのでしょう。

それを「観る人それぞれが自分なりに何かを感じ取るしかない」と言われても・・・。

もちろん、どう受け取るかは観客に委ねるタイプの映画はたくさんあるし、そういう映画も大好きです。

でも多分、そういう映画でも監督は監督で、自分なりの答えみたいなものをもって映画を作ってると思うんです(違ったらごめんなさい!)。

大森監督には、その答えがないように感じてしまいました。
というか、おそらく無いんでしょう!

だから、長澤まさみの顔どアップで終わるラストシーンについても、「背筋がギューンとするほどいいものが撮れた。俺にとってはそれが何よりも大事」なんて呑気にほとんど何も中身の無いことを言っているのでしょう。

監督自身に「どうしてもコレを撮りたい!」という明確な意思みたいなものが感じられない映画を観てもグッとこないのかなぁなんて思ったりしてます。

阿部サダヲがどうしても・・・

阿部サダヲ
(C)2020「MOTHER」製作委員会

阿部サダヲ演じる遼が、なんか本質的に無理だったのも大きく影響している気がします。

これは、長澤まさみ演じる秋子に超不快感を感じたのとは全く別物で、普通にダメだと思いました。

こういうキャラが嫌い、とかそういうことじゃなくて、なんかもっと根源的な理由があるような・・・。

ゲーセンで最初に登場するシーンでのダンレボ。

あのダンスの感じが「あぁ・・・嫌いだこれ」って思っちゃったんです。

しかも、そのあと簡易宿泊所のあの狭い部屋で、秋子を暴行した後にまたそのダンレボダンスするんですよね。

多分、結構印象的なシーンとして撮ってると思うんですけど。

なんか超ショボく感じてしまうというか、そんな気はないんだと思うけど、『ジョーカー』の便所ダンスシーンの超超超超劣化版にしか見えなくて、ダンスがダサいというより、このシーンを撮るその心意気が超ダサいと感じてしまいました。

ファミレスでブチ切れて怒鳴り散らすシーンも、パンフレットでは「驚きと恐怖でまさにドン引き」なんて絶賛してますけど、本当にそうか?

狂気みたいなものは微塵も感じられないし、いつものふざけた阿部サダヲにしか見えないんだけど。

阿部サダヲ通常運転。

阿部サダヲに罪は無いです。

と思います。

総評

川の字
(C)2020「MOTHER」製作委員会

だから結局何が悪かったのかいまいちよく分からないんだけど、ただ、面白くなかったのは確か!

僕の大好きな夏帆演じる児童相談所職員もめちゃくちゃ良かったし、秋子の母親のヒステリック過ぎてめちゃくちゃ厭な感じも良かったし。

人生どん詰まりな人たちの完全に救いの無いストーリーも良かったし、ババアを殺しに行ったら想像以上に良くしてもらっちゃうのとかも思えば好きなシーン。

確実に悪いところより良いところの方が多いのに、映画全体は面白くないって!

そんなことがあるのか!って驚いています。

そんな映画『MOTHER マザー』は現在、全国の映画館で公開中です。
「どう感じるかは観客次第」らしいので、是非自分の目で見て、好きか嫌いか判断してみてください!

 

その他にも映画の感想を書いていますので、興味があればぜひ!↓

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