【Netflix独占配信】韓国映画『人狼』感想|安っぽい非モテ恋愛映画に成り下がってましたよ!

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人狼 映画感想
出典元:ワーナー・ブラザース・コリア
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Netflixで独占配信されている韓国映画『人狼』を観ました。

本作は、押井守原作・脚本の日本のアニメ映画『人狼 JIN-ROH』の実写リメイクになります。

事前にアニメ版を観て予習までしてかなり期待して臨みましたが、残念ながら超安っぽい非モテ男子の恋愛映画になっていたので、怒りも交えながら感想を書いていきます!

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映画の概要

押井守原作・脚本のアニメ「人狼 JIN-ROH」を韓国で実写映画化し、舞台を南北統一された近未来の朝鮮半島に置き換えて描いたSFアクション。「甘い人生」のキム・ジウン監督がメガホンをとり、「華麗なるリベンジ」のカン・ドンウォン、「監視者たち」のハン・ヒョジュ、「アシュラ」のチョン・ウソンらが出演する。2029年、南北が統一された朝鮮半島。統一に反対する完全武装の過激派テロ集団「セクト」に手を焼いた警察機構は、パワードスーツで身を固めた機動隊「特機隊」を新たに編成する。ある日、特機隊のエリート隊員イムの目の前で、セクトのメンバーである少女が自爆してしまう。イムは現場で発見された少女の遺品を、彼女の姉のもとへ届けに行くが……。Netflixで2018年10月19日から配信。

引用元:映画.com

監督:キム・ジウン
脚本:キム・ジウン、チョン・チョロン

出演:カン・ドンウォン、ハン・ヒョジュ、チョン・ウソン、キム・ムヨル、ホ・ジュノ、ハン・イェリ、ミンホ、シン・エンス

予告編はこちら↓

個人的評価:10点(100点満点中です!)

ザックリ感想(この先ネタバレ注意!)

『人狼』を観た僕の感想をザックリ書いていきますが、この先ネタバレにも触れるので何も情報を入れずに映画を観たいという方は、まず先に映画を観てから読んでください!

最悪過ぎて最高のトラウマ傑作韓国映画『悪魔を見た』のキム・ジウン監督

本作の監督を務めるのは、キム・ジウン監督。

キム・ジウン監督と言えば、個人的な人生ベスト映画の一つ『悪魔を見た』の監督です。

日本公開は2011年の映画ですが、当時、主演のイ・ビョンホン目当てで映画館に足を運んだ韓流好きの女性たちに阿鼻叫喚のとんでもない復讐地獄絵図を見せつけて、顔面蒼白で映画館を後にさせたという最高のトラウマ映画です。

それまで韓国映画をほとんど観てこなかった僕もこの映画を思いっきり喰らってしまい、「韓国映画恐るべし!!!」と深く深く体に刻み込まれました。

↑アフィリエイト収入欲しさに、一番高いDVDスペシャルエディション版を貼っていますが、Amazonで普通に400円ぐらいでレンタルできるのでぜひ観てね!

この他にも僕が観た中では『甘い人生』『グッド・バッド・ウィアード』など、本当に面白い映画を何本も撮っていて、ハリウッドでシュワちゃんの復帰&主演作『ラストスタンド』なんかも撮っています。

そんなわけで、キム・ジウン版の『人狼』がどんな凄まじいことになっているのかと、めちゃくちゃ期待して観たのですが・・・。

断言しますがアニメ版の改悪でしかない!

ちなみにアニメ映画版の『人狼 JIN-ROH』を観たことが無かったので、この機に予習としてまずアニメ版を観ました。

アニメ映画版『人狼 JIN-ROH』の感想はこちら↓

アニメ版を観た僕の感想を簡単にまとめると、「面白くないわけじゃないけど、めちゃくちゃ面白いわけでもない。」といった、なんとも微妙な感想でした。

しかし、アニメ版のあの乾いた感じのラストとか、キム・ジウンがどんな感じに悲惨にしてくれるのかと本気で楽しみにしていました。

で、実際に今回の『人狼』がどうだったのかと言うと、元のアニメ版の良かったところはことごとく改悪されており、良くなかったところはそのままという、端的に言って最悪のリメイクでした!

なんなら、元のアニメ版は「超傑作だったなぁ!」と思ってしまうほどだったので、その意味では感謝しています。

恋愛要素が強くなって、すべてが安っぽくなっちゃった

別に恋愛映画がダメとか言ってるわけじゃありません。

恋愛要素が強くなったっていいんです。

ただ恋愛描写が絶望的に安っぽ過ぎて、映画全体が安っぽくなっちゃったんです。

観てない人全員に観てもらいたいんだけど、主人公・イムユニの2人のデートシーンが2回あるのですが、どちらも1ミリも楽しそうじゃないんですよ!

だからこの2人が一体どのタイミングで惹かれ合ったのか全く理解できません。

そのくせ帰りのバスの中では、なぜか向き合って座って、お互いチラチラ相手を見ては目が合うと視線をそらしてハニカムという、「この人たち何考えてんだ?!」という何とも気持ち悪いシーンをじっくりと見せつけられます。

終盤、2人が離れ離れになっていくシーンでは、「楽しかったあの時間」的な感じでデートシーンを想い返すのですが、「いやいや、全然楽しそうじゃないから!」と思わず言いたくなってしまうほどに、全く感情移入ができませんでした。

終始この感じで物語が進んでいくので、最終的には起きる出来事すべてに対し「どうでもいいわ」と死んだ目でただただ見つめていました。

酷すぎる公安の無能っぷり

『人狼』のメインストーリーは、特機隊vs公安の話なのですが、圧巻の無能っぷりを披露してくれる公安の連中をぜひその目で確かめてほしいです。

特筆すべきは、展望台でのシーン。

特機隊のスキャンダルをでっちあげて、特機隊の破滅を目論む公安。

何をスキャンダルにしようとしているのかもめちゃくちゃ分かりづらい上に、作戦自体も何がしたいのか僕には全然理解できませんでした。

ユニを利用して、主人公イムとの展望台デートに誘うのですが、それを超至近距離かつ異常な人数で尾行する公安。

そしてビックリするほど尾行&盗撮が下手過ぎるため全部バレてます
しかも、全員真顔なので余計バカに見えるという。

結果、上手くいくはずもなく、一般市民がいる中でバンバン銃を撃ちまくる公安。
挙句の果てにはドローンで、展望台を破壊しまくります。

これではスキャンダルで特機隊を破滅させるどころか、世紀の大失態で公安が自滅するのでは?

この他にも、細かくあげるときりが無いほどにチョンボしまくりの公安をぜひ見てください。

ただただ冗長なだけの教官との一騎打ち

この映画、最大の改悪といえばラストの展開でしょう。

アニメ版のラストは、主人公・伏が自らの手でヒロイン・圭を撃ち殺し、完全に人間の心を失って慟哭して終わります。

このラストシーンをどんな悲惨なものにしてくれるのか期待して観始めましたが、先ほども書いたようにラストが近づくころにはもう完全に死んだ目で何も期待せずに観ていたので、ラストの展開も「ああ、そうですか」といった感じで観てました。

この安い恋愛映画にふさわしく、ラストは教官から自らの手でユニを始末するよう命じられたイムは「できません!」とか何とか言ってユニを殺しません。

・・・でしょうね。
そうだと思いました。

この時点で、「もうどうでもいいから早く終わってくれ」と思いながら観ているのですが、なんと恐ろしいことにこのあと教官とイムの一騎打ちが始まるのです!

勘弁してくれ!

最後に恩師を裏切って一騎打ち!という展開なんでしょうが、ここまでにイムと教官との関係性が全く描かれていない上に、教官はただただ嫌な奴でお世話になってる感じが全然ないので、最後にイムが教官を裏切ることに何の感情も揺さぶられません。

涙ながらに特機隊との決別を宣言するシーンを見せられても「ふーん」といった感じです。

そうか!イムは童貞だったのか!

なんだかなぁな一騎打ちが終わり、ようやく迎えるエンディング。

電車に乗って、弟とともにどこかへ旅立つユニ。

そしてそれをそっと見届けるイム。
そっとと言うか、真正面のベンチに座り「俺に気づいてくれ!」と言わんばかりのイム。

電車が走り出すと、おもむろにユニの視線の先へと移動するイム。
そして、しっかりユニから見える位置に立って見送るイム。

なんなんだこいつは・・・。

こんなにはっきりと見える位置に立って見送るなら、最初から普通に見送ればいいじゃないか。

と、ここまできてふと気づいたことが。

もしかして、イムは童貞だったのでは・・・。

イムが取るこの行動、まさしく僕が童貞時代に取っていた行動と同じじゃないか!

好きな女の子に話しかける勇気は無いものの、僕の存在だでけでも認知してほしくて、何となく用もないのにふら~っと視界に入る位置に立ってみて、実際に声かけられそうになるとビビッて逃げるなんてこと何度もした覚えがありますよ。

イムが童貞であるとすれば、これまでの話も全て合致します。

今まで全然女性と接したことが無いので、たとえ公安の手先だと分かっていても、優しく微笑まれただけで「これは運命だ!」と惚れてしまったのでしょう。

2人のデートを「全然楽しそうじゃない!」なんて言ってしまいましたが、イムにとってはただ一緒に歩いているだけで楽しくて楽しくて仕方なかったのだと思います。
幸せの絶頂だったのでしょう。

そう考えると、とても心温まる恋愛映画だったなぁ、

なんて思うはずもなく、やっぱりどう考えても超安っぽい非モテの恋愛映画としか思えないし、最低のリメイクとしか言いようがありません。

総評

散々こき下ろしてきましたが、全然足りないぐらい酷いシーンはまだまだあります。

キム・ジウンこんなもんじゃないよね?
多分、この企画最初から乗り気じゃなかったからこんな雑に作ったんだよね?

と疑いたくなるぐらい酷い出来でした。

他の方の評論を見ても、唯一褒めているのがプロテクトギアの再現度ぐらいですよね。

この映画を観ることで、アニメ版『人狼 JIN-ROH』がいかに素晴らしかったか改めて実感できるという点においては、価値のある作品と言えるのかもしれません。

どれぐらい酷いのか、実際に自分の目で確かめてみてください!

『人狼』はNetflixで視聴できますよ!

 

同じカン・ドンウォン主演の映画『新感染半島 ファイナル・ステージ』の感想はこちら↓

 

その他にも映画の感想を書いていますので、興味があればぜひ!↓

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